たまに思い出す父の言葉
今週のお題「おとうさん」
父はカッコいい字を書く人だった。
特に習ったわけではないらしいが、字を書くのが好きなようで、初めて知った漢字とか、五大老の名前とか、覚えておきたいことなんかをよく紙に書いていた。
先日父の持ち物を整理していたらこんな紙切れが出てきた。
なんだこれ。
まさか自作のポエムじゃないだろうな。
きっと最後の"唐獅子牡丹"がカギだな。検索検索。
うぉー、
渋い。
内容は知らないけど、まぁ、父のイメージ通りである。
私が知っている父はだいぶ丸くなっていたが、若かりし頃の武勇伝をよく聞かされたものだった。
目が合って喧嘩になった後互いを認め合い仲良くなった話とか。
わたしは平和に暮らしたいけれど、父の強さや運動神経の良さや口笛のテクニックや店員さんに気軽にジョークを飛ばす社交性や、もう少しいろいろ受け継ぎたかったな。
受け継いだところって、なんだ。
一重まぶた・・・
もうちょいあるだろ。
というわけでたまに思い出す、父がよく言っていた言葉トップ3。
1「受けて忘れず、施して語らず」
わたしの人生の指針となっている言葉だ。
受けた恩は忘れずに、自分が他人にしたことはひけらかさない。
これは生き方としてカッコいい上に、自分の精神安定のためにも良い気がする。
なにか善い(と思われる)ことを誰かにした時、ついつい感謝されて当然と思ってしまう。けれど、相手にとっても同じくらい善いこととは限らない。勝手に期待して、予想通りの反応が無いと勝手に落ち込んだり腹が立ったりするのは無駄に疲れるだけだ。
「その人のために」より「自分がしたいから」という動機で行動したい。もちろん、自分勝手にならないように。
2「車はヤクザもんでも轢けるんだから気をつけろ」
おかげさまでわたしは無事故記録更新中。免許取得後一度も運転していないから。
3「どうもこいつらの良さがわからん」
こいつらとは、国民的ロックユニットB'zである。
テレビに映る度に言っていたから、未だにB'zの曲を聞くたび父の声が脳内再生される。たしかに私が彼らの音楽を自ら好んで聴くことはないので、幼い頃から繰り返し刷り込まれた結果と思われる。
わたしも親となったわけだが、親がふと口にする言葉は子どもの趣味や思考に大きく影響するなと改めて思う。
わたしは将来の息子に何をのこすことができるだろう。
ワクワクもするし、ちょっとヘビーだな。
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