たぬきのたからばこ

宝の箱か 空箱か。母になるってどんなかんじ?を追って

【息子に捧げる】♪息子/奥田民生

29歳になった。

29は、ちょっと特別な数字。

まずはやっぱり20代ラストの年だからかな。まだかろうじて学生の頃から連続しているような気がして。

 

あとはもうひとつ。

奥田民生がアルバム『29』を制作した歳だから。ユニコーン解散後、ソロデビューを果たした記念すべき1枚。わたしもついにこの歳になったか…と思わずにいられない。

 

でこのアルバムがまた、渋いのだ。

私がはじめて彼の音楽をちゃんと聴いたのがこれ。高校生の頃「このおじさん有名だよな〜」(ユニコーンのイケイケ時代のことはまったく知らなかった)と図書館でふと手に取ったのだが、よくここからはまったなと思う。普通に売れたキャッチーな曲もあるにせよ、だらっと華のない曲からはじまり(悪口ではない)、ちょっとぴちぴちJKが愛聴するには枯れてるんじゃないの。

ウォークマンを買ってもらったばかりでそもそも入っている曲が少なかったというのもあって、繰り返し聴いてるうちに夢中になっていった。

 

その中で、今回息子に捧げたい曲はもちろんど直球に『息子』。

 

妊娠前少し楽器屋のアコギ教室に通っていたのだが、先生に教わって覚えている数少ない曲のひとつである。今でも時々息子に拙い弾き語りを聞かせているが、1歳児、たぶん全然聞いてない。

 

▼このダックスフンドみたいな髪型に時代を感じる。


息子 奥田民生

 

以下歌詞。

半人前がいっちょまえに
部屋のすみっこずっと見てやがる
おーメシもくわず なまいきな奴だ
いじめっこには言ってやりな
そればっかりはやってられないよ
君たちも 大人になりな

それだけ言えたらもうバッチリ男

俺なんかよりずっとイケる
べっぴんさんにきっとホレられる
もうそれだけは気合い入れてやりな

おなかがすいたらすぐ忘れるくせに

ほうら 君の手はこの地球の宝物だ
まだ誰もとどかない明日へ
ほうら 目の前は透明の広い海だ
その腕とその足で 戦え

ほうら 目の前は紺碧の青い空だ
翼などないけれど 進め
そうだ あこがれや 欲望や 言いのがれや
恋人や 友達や 別れや
台風や 裏切りや 唇や できごころや
ワイセツや ぼろもうけの罠や

 

息子とは四六時中べったり一緒にいて、彼のことは彼以上によくわかってると思っている。けど、そんなのは今だけ。これからどんどん私の知らない時間が増えて、私に知られたくない彼の世界ができていく。

まだ君のまわりには味方しかいないけど、世の中いい人ばっかりじゃない。理不尽なこともたくさんだ。

いろいろと心配だよ。君にとって悪いことが1つも起きなければいい。どこにでもついてって悪いやつが寄り付かないようにプシュー!とスプレー撒いてまわりたい。

 

でもきっと私ができることなんてほんのちょっとなんだろうな。こんな絵文字を使ってくる女には気をつけろ!とか私が色々口出したところで、結局自ら経験して学ぶことのほうが多いんだろう。近くから遠くから見守ることしかできない。できるのかな?(きっとうまくできなくてうざがられるんだろな!)

 

そのもっちり短い腕とよちよち歩きの足で、戦うんだよ。まあ勝手に産んどいてさあ戦え!ってなんだよって感じかもしれないが、楽しいこともいっぱいあるからね。

 

いやほんと、奥田民生29歳、当時息子いないのによくもまあこんな曲を。

 

 

▼民生おじさん55歳記念に描いたやつ。関係ないけど誕生日近いのうれしい。

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 ▼私は3曲目「ハネムーン」にやられました。

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