【息子に捧げる】♪おめでとうの唄/青葉市子
先月半ばからずりばいを始め、はいはい、つかまり立ちも帳尻合わせるようにマスターしたほたてくん、無事一歳を迎えました。
そんな君に捧げます。青葉市子さんの「おめでとうの唄」。
(最近ゼルダの伝説のCM等で歌声を耳にしている人も多いはず)
おめでとう あなたが生まれた日
はじめまして たくさんの唄を呼び込んで
どうか健やかな日々を
どうか 夢あふれた日々を
これだけの歌詞。短くて、とてもシンプル。素朴すぎて、子どもがいない時は取り立てていい曲だな~と思わずスルーしがちだったのだけれど、今はもうほんと、これ以上望むことはないなと感じる。ささやかで、切実な祈りの唄だ。
おめでとう。
この言葉を心から息子に言いたい。
うしろめたさがあるのだ。君がいるってわかったとき、純粋にそんな気持ちになれなかったこと。
私は去年の2月に転職した。彼とは8年一緒にいるけど、結婚とかあんまり興味なさそうに見えた。
1ヶ月くらいして、なんだか調子が悪くなった。要領がつかめずに無駄に残業する毎日。これは完全に転職のストレスだなーと思っていた。
しかしだんだんと気づき始めた。どうやらそれだけじゃなさそうだぞ?
先生が優しいという口コミが多いクリニックへ行ったら案の定、
おめでとうございまーす!!と言われた。
きっとそうだろうと思ったから受診したのに、私はえーっ、、と驚き、どうしようとおろおろ号泣した。優しい先生が、大丈夫?学生さん??彼は働いてるの?とティッシュを渡してくれた。学校はとっくに卒業して三十路も近いし、育てられない事情があるわけでもないし、うれしい。とってもうれしい。
けど、やっぱりまさか自分が!!という驚きと、会社になんて言おう!?これからどうなる!?という不安が大きかった。
ぐしゃぐしゃの顔をマスクで隠しながら駅前を歩き、人目につかない線路沿いのスペースを見つけて彼に電話した。
もちろんびっくりしていた。「病気じゃなくて良かった…!」てそういう驚きなのか!
3月の終わりの日。次の日だったらエイプリルフールになるとこだった。
桜が咲いてた。
つづいて母に伝えると、体調不良が続いていたので「やっぱりそうかと思ってた。それでどうするの?」という反応。今でこそ「将来岩ちゃんみたいな顔になりそうじゃない??」と盲目的に可愛がってくれている母も、さすがに彼から今後について直接話を聞くまでは厳しい口調だった。
真っ当だと思う。
それでも本当は、第一声でおめでとうって言ってくれるのを期待していた。
ちなみに父の反応。「妊娠した」って表現がなんだか気まずくてオブラートに包んだ挙句「おなかになんかいた」と言ったら、
「それは・・・取り出せるのか!?」
と心配されてしまった。回虫かなんかだと勘違いさせてしまったようだ。私の言い方が悪かったね。
父にこんなに早く会えなくなってしまうとは思わなかったから、このタイミングで息子が現れたのは意味があったのかな、と思わずにいられない。
こういう順番になったこと、バタバタするしバタバタに周りを巻き込むし積極的におすすめはしないものの、私たちにとっては一番良いタイミングだったと信じている。だけど、おめでとう、と手放しに言ってもらえるような状況でなかったこと、何より私自身がその言葉を素直に受け取れなかったことは、これからも息子に対して申し訳なく思いつづけるんだろう。
だからただただ、おめでとう。健やかに、夢いっぱいに生きてくれよな。
▼なんというか別の世界をふわふわ彷徨ってるような心地のアルバム。 アゲアゲドライブには不向きですが、とことんぼんやりしたい時にはちょうどいい。
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